Asahi's notebook

大麦小豆二升五銭

弓と左右観


祇園の八坂神社の近くに、騎射の弓(日置流)が体験・練習できる道場があります。いわゆる弓道とは少し違って、座構えから横を向いて射る形式です。観光客も多く訪れる場所で、1セット16射で1000円、といったような形式です(先生が引き方を教えてくれ、アドバイスも貰えます)。
今年度に入ってから何度か、おそらく10回以下ではありますが、お世話になっていました。今月の初めに行ったとき、ちょうど23日前に光岡先生の稽古で教わったことが非常に役立ち興味深かったので、以下、自分用の雑記から引用してみます。文章が粗いので少し補足が入ります。
 
4寸の的に換えて先ほどのまとまりのなさを思い出しながら、感覚の中で調整をする。ひとつは、右手の引いてくる位置によって(矢が飛ぶ方向に)左右のブレがあったりなかったりするのが、実感されてきたこと。口元の輪郭を感じられる程度の位置にそっと矢を添えて置くくらいの加減がよい。次に左右観。先日の武学でやった抜刀の体の観方がちょうど当てはまる気がした。右の肘から腰を観て、垂直観の沈み。右から左を観ていき、左の水平観と肘~腰の沈みで弓を上げてくる。弓を引き、右が沈んだところで左半身が開きの方向へ発生。それに伴って矢を離す。最後の離れは抜刀とかなり重なる。このまとまりが観えてくると矢もかなり集中するようになり、最初の8射で3本を当てる。しかもラッキーという感覚ではなく、ちゃんと当たるべくして当たったという感じ。さらに3寸6分に交換し、チャレンジ。(中略)途中1本だけ、ど真ん中の黒い点に当たる。しかもこれは矢を離す前に「このまま放てば真ん中に入る」という感覚があり、その通りになったもの。これは初めての経験だった。

私はここで何度かやった以外は弓の経験はありません。それがちょうど稽古したばかりの、基礎的な抜刀の體の観方(右から左へ、水平観の発生するところを観ていく)がはまった途端に、それまでよりも「型に入れた」感覚がありました。弓に限らずこれからの稽古に大きなヒントを貰ったような気がしています。