Asahi's notebook

大麦小豆二升五銭

英国の年の瀬

 12月24日。近所のショッピングセンターは家族連れで賑わい、まさに大晦日の様相だった。大きなスーパーが二軒と家電、雑貨、本屋、コーヒーの店などなどが並んでいて普段から人は多いけれど、この日はあれこれとおしゃべりをしながら大きな荷物を抱えた家族連れが特に多い。
 イギリスのクリスマスはちょうどお正月のようなもので、ほとんどの人が地元に戻り、家族と一緒に過ごす。25日と続く26日のボクシング・デー(人々が和気藹々と殴りあう日ではなく、もともとはクリスマスも働いてくれた使用人に、贈りものが入ったボックスを渡す日であるそうだ)には街はすっかり静まり返り、年末独特の雰囲気に包まれる。
 このクリスマスの様子はけっこう好きだ。日本のものとどこが違うと言われれば難しいのだが、もっと地に足の着いた温かさがあるように感じる。少し早い年の瀬の気分を味わっている。