Asahi's notebook

大麦小豆二升五銭

緑色と滋味

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 Baby sproutという野菜がある。日本語では芽キャベツというのだろうか。ミニトマトくらいのサイズの、小さなキャベツである。味もキャベツに近いが独特の香りがある。
 イギリスではごく一般的な野菜で、とくにクリスマスには定番の食材である。イギリス人たちの評価を聞く限り、どうも「子供が嫌いな野菜」の定番であるらしく、あまり人気者ではないようだ。

 だが、ちょっと待ってほしい。
 この芽キャベツを耐熱皿にぽんぽんと放り込む。焼き時間短縮のために、まずはレンジで数分。全体に塩を振ってまぜる。少しオリーブオイルも足しておく。そこにベーコンなどの「油気(と塩気)の多い動物性のもの」追加して、オーブンへ。
 焦ってはいけない。じっくりと火を通して、油が全体に染みわたり、野菜の甘みが引き出されるのを待つ。
 今日はちょうど缶入りのアンチョビがあまっていたので、それを使った。皿の端に触れている部分に軽く焦げ色がつくほどになったら完成である。
 最後に胡椒をまぶしてもよい。

 率直に言って、これほどビールに合う食べ物もない。
 動物性の脂と塩味。噛めばキャベツの甘み、苦味、濃い味の野菜特有の少しクセのある香り。もう一度言おう。こんなにビールに合う食べ物はない。いくらでも食べられる。

 機会があればぜひお試しを。